竹楽(ちくらく)とは?大分県竹田市の竹灯籠イベントを徹底解説

「竹楽(ちくらく)って、何?」——そんな方に向けて、この記事を書きました。

大分県竹田市の城下町に、秋の夜だけ2万本の竹灯籠がともる。それが、「たけた竹灯籠 竹楽(ちくらく)」です。派手なイルミネーションでも、大きなテーマパークのイベントでもありません。竹のやわらかい灯りが古い石畳をそっと照らす、静かで温かい、竹田市ならではのお祭りです。

毎年11月に3日間だけ開催されるこのイベント、「知らなかった!」「行ってみたい!」という声が年々増えています。この記事では、竹楽を初めて知った方でも「よし、行ってみよう」と思えるよう、基本情報から見どころ・準備のコツまでまるごとご紹介します。

そもそも「竹楽(ちくらく)」ってどんなイベント?

ひとことで言うと、こんなお祭りです

竹楽は、大分県竹田市の城下町一帯に約2万本の竹灯籠を並べ、秋の夜を竹の灯りで彩るイベントです。読み方は「ちくらく」。毎年11月の第3週、金・土・日の3日間だけ開催される、竹田市最大のお祭りです。

日が傾きはじめる16時ごろから竹灯籠に火がともり、あたりが暗くなるにつれて城下町全体がやわらかいオレンジ色の光に包まれていきます。武家屋敷通りや石段、参道のあちこちに並ぶ竹灯籠の光は、蛍光灯やLEDとはまったく違う、ほっとするような温もりがあります。「写真で見るより、実際に来た方がずっとよかった」という声が多いのも、この温もりが理由かもしれません。

基本情報まとめ

項目 内容
正式名称 たけた竹灯籠「竹楽(ちくらく)」
開催時期 毎年11月第3週の金・土・日(3日間)
点火時間 16:00〜21:30ごろ
開催場所 大分県竹田市 城下町一円
竹灯籠の数 約20,000本
入場料 無料
最寄り駅 JR豊肥本線「豊後竹田駅」徒歩約10分〜
主催 NPO法人 里山保全活用百人会

📅 2025年の開催日程
第26回は 2025年11月21日(金)〜23日(日) に開催予定です。お出かけ前に竹田市観光ツーリズム協会の公式サイトで最新情報をご確認ください。

竹楽はなぜ生まれたの?知るともっと好きになる背景

竹楽は「賑やかなイベントを作ろう」という発想からではなく、荒れた竹林を何とかしたいという地域の人たちの切実な思いから生まれました。その背景を知ると、竹灯籠の灯りがより温かく見えてきます。

竹林が荒れていた——意外な始まり

かつて、竹は日本の日常生活に欠かせない素材でした。かごや籠、農具、建材など、いたるところで使われていたのです。ところが時代が変わり、プラスチックや金属製品が普及すると、竹の需要は一気に減少しました。手入れされなくなった竹林は、どんどん荒れていきます。竹は成長が非常に早いため、放置すると周囲の木々を押しのけ、山全体に広がってしまいます。かつての里山の風景が、荒れた竹林に変わっていく——竹田市でも、そんな状況が進んでいました。

「この竹林を何かに活かせないか」「地域の自然を守りながら、街に人を呼べないか」。そんな思いが集まって、2000年(平成12年)、殿町武家屋敷通りに3,000本の竹灯籠を並べる小さなイベントが生まれました。これが竹楽の原点です。

3,000本から2万本へ——25年で育ったお祭り

最初の竹灯籠3,000本は、想像以上の反響を呼びました。「こんなに美しいものが竹田にあったのか」という驚きの声が広がり、翌2001年には一気に12,000本に増加。名称も「たけた竹灯籠 竹楽」と改められ、単独開催のイベントとして生まれ変わりました。その後は毎年約20,000本を並べる規模に成長し、2025年で第26回を迎えます。20年以上にわたって地域の人たちに愛され、育てられてきたお祭りなのです。

観光イベントではなく「地域の活動」として続いている

竹楽が他のイルミネーションイベントと決定的に違うのは、NPO法人「里山保全活用百人会」が主体となって運営している点です。この団体は「里山保全百年計画」という長期ビジョンを掲げ、竹林の環境保全と、竹を活かした地域の仕事づくりを両立させることを目指しています。観光客を集めて経済効果を上げることが目的なのではなく、地域の自然と暮らしを守ることが本来の目的。竹楽はその活動の象徴として、毎年秋に輝きを放ちます。地元の人たちが自分たちの手で作り上げているからこそ、訪れた人の心に深く残るのかもしれません。

竹楽の見どころを全部教えます!

竹楽の会場は城下町全体に広がっています。ただ歩くだけでも楽しいのですが、見どころを事前に知っておくと、さらに充実した時間になります。特に注目してほしいスポットをご紹介しますね。

「竹楽八景」——8つのメイン会場を歩こう

竹楽には、特に見ごたえのある8つの会場「竹楽八景」があります。それぞれ雰囲気が異なるので、ぜひ全部まわってみてください。

  • 十六羅漢(観音寺):石段の両側に竹灯籠がずらりと並ぶ、竹楽を代表する絶景スポット。階段を上るにつれて灯りに包まれていく感覚が格別です
  • 廉太郎トンネル:「荒城の月」で有名な瀧廉太郎にちなんだトンネル。灯籠の光がトンネル内に反射して幻想的な雰囲気に
  • 殿町武家屋敷通り:江戸時代の面影が残る石畳の通りに、竹灯籠が整然と並ぶ。城下町らしい風情がたっぷり
  • 廣瀬神社の参道:参道に沿って並ぶ竹灯籠が「光の道」を作り出す。神聖な雰囲気の中で眺める灯りは格別
  • 瀧廉太郎記念館前:作曲家ゆかりの建物と竹灯籠の組み合わせが絵になります
  • その他のエリア:路地裏や橋のたもとにも灯籠が並び、歩くたびに新しい発見があります

点火の瞬間を見逃さないで

竹楽の点火は16時ごろからスタートします。まだ明るい時間帯に火がともり始め、日が沈むにつれてじわじわと城下町が灯りに包まれていく——この変化の過程を見られるのが、竹楽の特別な楽しみです。「暗くなってから行けばいい」と思っていると、もったいない!16時前には会場に到着して、日暮れの変化をゆっくり楽しんでほしいと思います。

また、初日(金曜日)の15時30分からは十六羅漢でオープニングセレモニーが行われ、16時からは点火体験も実施されます。点火用の器具を持参すれば誰でも参加できるので、「自分で火をともす」という特別な体験もぜひ。

音楽ライブ・コンサートも楽しめる

竹楽の期間中、豊音寺二重門のメインステージをはじめ、城下町の各所で音楽イベントが開催されます。クラシック・ポップス・民謡など、ジャンルもさまざま。竹灯籠の光の中で聴く生演奏は、いつもとは違う特別な感動があります。2025年の第26回では、韓国のポッペラグループ「La Speranza(ラスペランザ)」のゲリラライブも予定されるなど、意外なゲストが登場することも。散策しながらふらっと立ち寄ってみてください。

お腹も満たせる!スローフード屋台村

城下町交流プラザの駐車場に設けられる「スローフード屋台村」では、竹田市の地元食材を使ったグルメが集結します。竹田市名産の「かぼす」を使ったドリンクや、久住高原で育った高原野菜の料理、地元の豚肉を使ったグリルなど、ここでしか食べられないメニューが揃います。散策で冷えた体を温めながら、竹田の味を楽しんでみてください。寒い夜に食べる温かいグルメは、格別においしく感じられますよ。

体験コーナーも見逃せない

会場内では、押し花づくりなど竹田らしい体験コーナーも用意されています。お子さんと一緒でも楽しめる内容なので、家族での訪問にもぴったりです。散策の合間に立ち寄ってみてください。

竹楽をもっと楽しむための準備ガイド

初めて行く方が「しまった!」とならないために、事前に知っておいてほしいことをまとめました。準備をしっかりして、思いきり楽しんできてください。

いつ行くのがおすすめ?時間帯と曜日の選び方

時間帯 特徴・おすすめポイント
16:00〜17:30 点火直後。まだ明るい空と竹灯籠のコントラストが楽しめる。比較的空いていてゆっくり歩ける
17:30〜19:00 日没直後。城下町全体が灯りに包まれる一番の見どころ時間帯。やや混雑する
19:00〜21:30 完全に暗くなり、竹灯籠の光が最も映える時間。混雑のピークは過ぎていることも多い

曜日については、日曜日が比較的空いている傾向があります。金曜・土曜は県外からの来訪者も多く、特に人気スポットは混雑します。ゆっくり写真を撮りたい方、混雑が苦手な方は日曜の夕方〜夜がおすすめです。

服装・持ち物チェックリスト

11月中旬の竹田市は、夜になるとかなり冷え込みます。防寒対策を忘れると、せっかくの竹楽が寒さとの戦いになってしまいます!

  • 防寒着・ダウンジャケット:夜は5〜10℃近くまで下がることも。厚手のアウターは必須
  • マフラー・手袋:首元・手先の防寒が体感温度を大きく変えます
  • 歩きやすい靴:石畳や坂道が多いのでヒールはNG。スニーカーがベスト
  • モバイルバッテリー:写真をたくさん撮るとスマホの電池が一気に減ります
  • カメラ・三脚(小型でもOK):暗い中での撮影なのでブレやすい。夜景モードの練習も事前に
  • 現金:屋台村はキャッシュレス非対応の店舗もあります

アクセス方法

🚗 車の場合

  • 大分自動車道「竹田IC」から約10分
  • 大分市から約1時間、熊本市から約1時間30分
  • 期間中は専用駐車場・シャトルバスが運行されます(事前に竹田市観光ツーリズム協会の情報を確認)

🚃 電車の場合

  • JR豊肥本線「豊後竹田駅」下車、徒歩10〜15分で会場エリアへ
  • 期間中は大分方面への臨時列車(21時26分発など)も運行されます
  • 電車の本数が少ないため、事前に時刻表の確認を忘れずに

宿泊はどうする?

竹楽の期間中、竹田市内の宿泊施設はすぐに満室になります。早めの予約が絶対に必要です。特に土曜日の宿は、数か月前から埋まることも珍しくありません。

竹田市内に泊まれない場合は、車で約40〜50分の長湯温泉(日本一の炭酸泉)や、大分市内のホテルを拠点にするという選択肢もあります。「竹楽を楽しんだ翌日、長湯温泉でゆっくり」というプランは、竹田旅行の王道コースとして多くのリピーターに愛されています。

竹楽は「竹田市」だから生まれた——街の魅力も一緒に知ろう

竹楽の魅力は、竹灯籠そのものだけではありません。江戸時代の城下町の面影を色濃く残す竹田市の街並みがあってこそ、あの灯りの美しさが生まれます。せっかく行くなら、竹田市の魅力も一緒に楽しんでほしいと思います。

荒城の月の舞台・岡城と竹灯籠のコラボが見られる

竹楽の時期は、ちょうど岡城跡の紅葉が見頃を迎えます。瀧廉太郎が「荒城の月」の着想を得たとされる岡城は、竹田市を代表する観光スポット。断崖絶壁にそびえる石垣と、秋の色に染まった木々のコントラストは息をのむ美しさです。昼間に岡城を訪れ、夕方から竹楽を楽しむ——これが竹楽当日の定番の過ごし方です。

城下町の街並みが竹灯籠の光をさらに引き立てる

竹田市の城下町には、江戸時代の武家屋敷や古民家がそのまま残っています。現代の建物が少なく、石畳や土塀が続く古い街並みの中に竹灯籠が並ぶから、まるで時代をさかのぼったような感覚になれるのです。派手な電飾や現代的な演出がないからこそ、竹の灯りが純粋に美しく見える。竹楽の魅力は、この街の佇まいと切っても切れない関係にあります。

翌日は長湯温泉でゆっくりするのがおすすめ

竹楽の翌日は、車で約40分の長湯温泉でのんびりするのが、竹田旅行の定番コースです。長湯温泉は「日本一の炭酸泉」として知られる秘湯で、温泉に含まれる炭酸ガスが血行を促進し、体の芯からじわじわと温まります。秋の夜に竹灯籠を歩きまわって冷えた体を、翌日の炭酸泉でゆっくり温め直す——これ以上の旅の締めくくりはないかもしれません。1泊2日のプランなら、ぜひセットで計画してみてください。

よくある質問(Q&A)

Q. 雨でも開催されますか?

少雨程度なら基本的に開催されます。雨に濡れた石畳に竹灯籠の光が反射して、晴れとはまた違う幻想的な雰囲気になることも。ただし荒天の場合は中止・変更になることもあるので、公式サイトで最新情報を確認してください。

Q. 入場料はかかりますか?

無料です。誰でも自由に城下町を歩いて竹灯籠を楽しめます。屋台や体験コーナーは別途費用がかかります。

Q. 子ども連れでも楽しめますか?

はい、楽しめます!体験コーナーや屋台村はお子さんにも人気です。ただし夜は冷えるので、子どもの防寒対策はしっかりと。足元が暗い場所もあるので、小さなお子さんは手をつないで歩くと安心です。

Q. 駐車場はありますか?

あります。期間中は専用駐車場が設けられ、シャトルバスも運行されます。ただし混雑するため、早めの到着がおすすめです。詳細は竹田市観光ツーリズム協会の公式サイトでご確認ください。

Q. 混雑はどのくらいですか?

土曜の夕方〜夜が最も混雑します。人気スポット(十六羅漢の石段など)では行列ができることも。ゆっくり楽しみたい方は、日曜日か、金・土の16〜17時台の早い時間帯がおすすめです。

まとめ——竹楽は「行ったらわかる」お祭りです

この記事で紹介してきた竹楽の魅力を、最後に整理してみましょう。

  • ✅ 毎年11月第3週の3日間だけ開催される、竹田市最大のお祭り
  • ✅ 荒れた竹林を守りたいという地域の思いから生まれた、本物の地域イベント
  • ✅ 2万本の竹灯籠が城下町を包む、写真では伝えきれない温かさがある
  • ✅ 音楽ライブ・屋台村・体験コーナーも充実していて、一日中楽しめる
  • ✅ 翌日は長湯温泉とセットで楽しむのがおすすめ

竹楽は、派手さや賑やかさを求めるイベントではありません。でも、竹灯籠の温かい光の中を歩いていると、日常の忙しさがすうっと引いていくような感覚になります。そして気づいたら「来年も来よう」と思っている——そんなお祭りです。

今年の11月、大分県竹田市へ。2万本の竹灯籠があなたを待っています。

🌿 竹田市についてもっと知りたい方へ

竹田市には竹楽以外にも、岡城・長湯温泉・久住高原など、魅力的なスポットがたくさんあります。「竹田市ってどんなところ?」という方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

※ 開催日程・時間・アクセス情報は変更になる場合があります。お出かけ前に竹田市観光ツーリズム協会の公式サイトでご確認ください。