内容証明のテンプレート完全版|用途別コピペOK例文10選と書式チェックリスト

はじめに|テンプレートがあれば内容証明はすぐに書ける

「内容証明を送りたいけど、一から書くのは難しい」「自分の状況に合ったテンプレートがほしい」「書き方のルールに沿った例文をそのまま使いたい」——この記事は、そんな方のために作りました。

内容証明郵便は、騒音・貸金返還・ハラスメント・不倫慰謝料・契約トラブルなど、さまざまなトラブル場面で活用される法的な通知手段です。書式さえ守れば弁護士に依頼しなくても自分で作成・送付できます。テンプレートを活用すれば、今日中に完成させることも十分可能です。

この記事では、郵便局の書式ルールに準拠したテンプレートを10種類用意しました。さらに送付前に使える書式チェックリストも掲載しています。自分の状況に合ったものを選んで、太字部分を書き換えるだけですぐに使えます。

テンプレートを使う前に|書式ルールの基本を確認しよう

テンプレートを使う前に、内容証明の書式ルールを必ず確認してください。ルールを守らないと郵便局で受け付けてもらえません。

書式ルール早見表

項目ルール
文字数(横書き)1行あたり26文字以内
行数(横書き)1枚あたり26行以内
文字数(縦書き)1行あたり20文字以内
作成通数同じ内容のものを3通(相手用・自分用・郵便局保管用)
訂正方法修正液・修正テープは不可。二重線+訂正印
送付方法郵便局窓口のみ(ポスト投函不可)。配達証明も合わせて依頼を推奨

以下のテンプレートはすべて横書き1行26文字以内の書式ルールに準拠して作成しています。太字の【 】部分を自分の情報に書き換えてそのまま使用できます。

【コピペOK】用途別テンプレート10選

① 騒音停止を求める通知書(基本版)

近隣からの騒音が改善されない場合に送る基本的な通知書です。管理会社への相談後も状況が変わらない場合に有効です。

通 知 書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私は【自分の住所】に居住する者です。本書は、貴殿の生活音による継続的な騒音被害について通知するものです。

 貴殿が居住する【部屋番号等】からは【騒音の内容:例「深夜の大音量の音楽・テレビ」「早朝からの激しい足音」】が発生しており、私の日常生活および睡眠に著しい支障が生じております。

 本書面到達後【14日】以内に上記騒音行為を停止されるよう求めます。改善がなされない場合は、法的手続きを取ることをここに通知します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

② 騒音停止を求める警告書(再警告・強い表現版)

一度通知書を送ったにもかかわらず改善されない場合の再警告版です。損害賠償の可能性も明示します。

警 告 書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私は【年月日】付け通知書において、貴殿に対して騒音行為の停止を求めましたが、現在も騒音は継続しております。

 貴殿の行為は私の平穏な生活を侵害するものであり、精神的苦痛による損害賠償請求の対象となり得ます。

 本書面到達後【7日】以内に騒音行為を完全に停止されない場合は、民事調停の申し立て・損害賠償請求訴訟の提起を含む法的措置を直ちに取ることを警告します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

③ 貸金返還を求める催告書

個人間でお金を貸したのに返済がない場合に送る催告書です。返済期日・金額・振込先を明記します。

催 告 書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私は【年月日】、貴殿に対し金【       】円を貸し付けました。返済期日は【年月日】と口頭にて約束されておりましたが、現在に至るまで返済がなされておりません。

 本書面到達後【14日】以内に、下記口座へ上記金額をお振り込みください。

 振込先 【金融機関名・支店名】
     【口座種別】 【口座番号】
     口座名義 【     】

 期限内にご対応いただけない場合は、法的手続きを取ることをここに通知します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

④ ハラスメント・嫌がらせの停止を求める警告書

継続的なハラスメント・嫌がらせ・つきまといに対して送る警告書です。具体的な行為を列挙して記載します。

警 告 書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私は貴殿から以下の行為を継続的に受けております。
・【年月日】【具体的な行為の内容1】
・【年月日】【具体的な行為の内容2】
・【年月日】【具体的な行為の内容3】

 上記行為は私の精神的・社会的生活に重大な支障をきたしており、もはや容認できません。

 本書面到達後、直ちに上記すべての行為を停止し、今後一切同様の行為をしないことを求めます。
 本書面到達後も行為が継続する場合は、損害賠償請求および刑事告訴を含む一切の法的措置を取ります。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑤ 不倫・不貞行為への慰謝料請求書

配偶者の不倫相手に対して慰謝料を請求する際に使用します。弁護士への相談も合わせて検討してください。

慰謝料請求書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私の配偶者【配偶者の氏名】と貴殿は、【期間:例「令和〇年〇月頃から令和〇年〇月頃まで」】の間、不貞行為に及んでいたことが判明しました。

 貴殿の行為は私の婚姻関係を侵害する不法行為(民法709条)に該当し、私に多大な精神的苦痛を与えました。

 つきましては、本書面到達後【14日】以内に、慰謝料として金【    】円を下記口座へお支払いいただくよう請求します。

 振込先 【金融機関名・支店名】
     【口座種別】 【口座番号】
     口座名義 【     】

 期限内にお支払いいただけない場合は、訴訟を提起します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑥ 契約解除を通知する解除通知書

相手方の債務不履行を理由に契約を解除する場合の通知書です。解除の根拠条文も記載します。

契約解除通知書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 私と貴殿の間で【年月日】に締結した【契約名称】(以下「本契約」といいます)について、以下の理由により解除する旨を通知します。

【解除の理由】
 貴殿は本契約に基づく【債務の内容:例「代金の支払い」「業務の履行」】を【年月日】までに履行すべきところ、【年月日】に催告を行ったにもかかわらず相当期間内に履行がなされませんでした。

 よって、民法541条に基づき、本書面の到達をもって本契約を解除します。

 なお、本解除により生じた損害については別途請求します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑦ 損害賠償を請求する請求書

相手の不法行為によって生じた損害の賠償を請求する場合に使用します。損害の内訳を具体的に記載します。

損害賠償請求書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 貴殿は【年月日】、【不法行為の内容:具体的に記述】を行いました。この行為により私には以下の損害が発生しております。

・【損害の内容1】 金【    】円
・【損害の内容2】 金【    】円
・精神的損害(慰謝料)金【  】円
       合計 金【   】円

 貴殿の行為は民法709条の不法行為に該当します。本書面到達後【14日】以内に上記合計額を下記口座へお振り込みください。

 振込先 【金融機関名・支店名】
     【口座種別】 【口座番号】
     口座名義 【     】

 期限内にご対応いただけない場合は直ちに訴訟を提起します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑧ 名誉毀損・誹謗中傷への抗議と削除要求書

SNSや口コミサイトでの事実無根の投稿・誹謗中傷に対して、削除と損害賠償を求める場合に使用します。

抗議・削除要求書

【相手の住所】
【相手の氏名】殿

 貴殿は【年月日】、【プラットフォーム名:例「X(旧Twitter)」「Googleマップ」】において、私に関する以下の虚偽の内容を投稿しました。

 「【問題の投稿内容の要旨】」

 上記投稿は事実無根であり、私の名誉および社会的信用を著しく傷つけるものです。刑法230条の名誉毀損罪に該当する可能性があります。

 本書面到達後【7日】以内に上記投稿を削除し、慰謝料として金【  】円をお支払いいただくよう求めます。
 対応いただけない場合は刑事告訴および損害賠償請求訴訟を提起します。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑨ 不当解雇への抗議・地位確認請求書

不当解雇を受けた労働者が、解雇の無効と労働者としての地位の確認を求める場合に使用します。

抗議・地位確認請求書

【会社の住所】
【会社名】
代表取締役 【代表者名】殿

 私は貴社に【年月日】から【役職・職種】として勤務しておりましたが、【年月日】付けで解雇通知を受けました。

 しかし、当該解雇は以下の理由により無効であると考えます。
・【解雇無効の理由:例「解雇の合理的理由が存在しない」「解雇手続きに不備がある」「労働基準法20条の解雇予告がなされていない」】

 よって、本書面到達後【14日】以内に解雇を撤回し、私の労働者としての地位を確認するとともに、解雇後の未払い賃金をお支払いいただくよう求めます。

 対応いただけない場合は労働審判の申し立てを行います。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

⑩ 敷金・保証金の返還を求める催告書

賃貸退去後に敷金・保証金が返還されない場合に送る催告書です。不当な修繕費の差し引きにも対応できます。

催 告 書

【相手(家主・管理会社)の住所】
【相手の氏名・会社名】殿

 私は【物件の住所】を【入居年月日】から【退去年月日】まで賃借しておりました。退去に際し、敷金【    】円をお預けしておりますが、退去から【  】か月が経過した現在も返還がなされておりません。

 退去時の物件状態は通常使用の範囲内であり、過大な原状回復費用を差し引く根拠はないと考えます。

 本書面到達後【14日】以内に敷金全額(または正当な修繕費用を差し引いた金額)を下記口座へご返還ください。

 振込先 【金融機関名・支店名】
     【口座種別】 【口座番号】
     口座名義 【     】

 対応いただけない場合は少額訴訟または調停の申し立てを行います。

 以上

【年 月 日】
【自分の住所】
【自分の氏名】 印

送付前に使える!書式チェックリスト

内容証明を郵便局に持参する前に、以下のチェックリストで確認してください。一つでも抜けがあると受け付けてもらえない場合があります。

書式チェックリスト

  • □ 1行あたりの文字数が26文字以内(横書き)になっているか
  • □ 1枚あたりの行数が26行以内になっているか
  • □ 同じ内容の文書を3通用意しているか
  • □ 3通の内容が一字一句同じになっているか
  • □ 修正液・修正テープを使用していないか
  • □ 相手の住所・氏名が正確に記載されているか
  • □ 自分の住所・氏名が正確に記載されているか
  • □ 日付が記載されているか
  • □ 要求事項と期限が具体的に記載されているか
  • □ 感情的・脅迫的な表現が含まれていないか
  • □ 配達証明も合わせて依頼する準備ができているか

テンプレートをカスタマイズするときの3つのポイント

① 事実は具体的・客観的に書く

日時・場所・行為の内容を具体的に記述しましょう。「度々」「しょっちゅう」などの曖昧な表現より、「令和〇年〇月〇日〇時頃、〇〇において」という形で書く方が説得力が増します。また「おそらく」「〜に違いない」などの推測表現は避け、証明できる事実のみを記載してください。

② 要求事項は「何を・いつまでに」を明確にする

「改善してほしい」「対応してほしい」という曖昧な表現は避け、「〇〇を〇日以内に停止する」「〇円を〇日以内に〇口座へ振り込む」と具体的に記載してください。曖昧な要求は相手に都合よく解釈されます。

③ 対応しない場合の措置は現実的な内容にする

「法的措置を取る」と記載する場合は、実際に実行できる手段を書きましょう。「調停を申し立てる」「少額訴訟を提起する」「労働審判を申し立てる」など、具体的な手続き名を記載すると信頼性が高まります。実行する気のない内容を書くと、相手に「ハッタリだ」と判断されるリスクがあります。

【潜在ニーズに応える】テンプレートでは対応しにくいケースとは

テンプレートは多くのケースで活用できますが、以下のような状況では弁護士への依頼を検討することをおすすめします。

弁護士への依頼を検討すべき状況

  • 損害賠償額が高額(数百万円以上)の場合:根拠の整理・請求額の計算・法的な主張の組み立てに専門知識が必要です。
  • 相手が法人・弁護士を立てている場合:対等な交渉のためにも、こちらも弁護士を立てることが有効です。
  • 訴訟に発展する可能性が高い場合:内容証明の段階から訴訟を見据えた文書作成が必要なため、弁護士に相談した上で送ることをおすすめします。
  • 複雑な法律関係が絡む場合:労働問題・相続・不動産取引など、専門的な法律知識が必要なケースでは、弁護士のサポートが不可欠です。

相談できる主な窓口

  • 法テラス(日本司法支援センター):0570-078374。収入の少ない方向けの弁護士費用立替制度があります。
  • 各都道府県の弁護士会:専門分野に詳しい弁護士を紹介してもらえます。初回相談無料の事務所も多くあります。
  • 市区町村の法律相談窓口:多くの自治体で無料の法律相談を実施しています。事前予約が必要な場合があります。

よくある質問(FAQ)

Q. テンプレートをそのまま使っても大丈夫ですか?

A. 【 】の部分を自分の状況に合わせて正確に書き換えれば、そのまま使用できます。ただし、事実関係が複雑なケースや損害賠償額が高額なケースでは、弁護士に確認してもらうことをおすすめします。

Q. テンプレートを使ったことが相手にバレますか?

A. 内容証明の文書を見ただけで「テンプレートを使った」とはわかりません。法的な文書は形式が定まっているため、テンプレートを使用することは一般的であり、問題ありません。

Q. 期限はどのくらいに設定するのが適切ですか?

A. 一般的には7日〜14日程度が多く使われます。緊急性が高い場合(継続的なハラスメントなど)は7日、金銭の支払いや複雑な対応が必要な場合は14日程度が目安です。あまり短すぎると「相手が対応できなかった」という反論の余地を与えるため、現実的な期間を設定しましょう。

Q. 送った後に内容を変更することはできますか?

A. 一度送付した内容証明の内容を変更することはできません。修正が必要な場合は、新たに別の内容証明を送ることになります。送付前に内容を十分に確認してから送るようにしましょう。

Q. 相手が複数人いる場合はどうすればいいですか?

A. 相手ごとに個別の内容証明を作成して送ります。例えば不倫の場合、配偶者と不倫相手の両方に請求する場合はそれぞれに別々の内容証明を送ることが一般的です。内容は同じでも、宛先が異なるため別々に郵便局で送付してください。

まとめ|テンプレートで今日中に内容証明を完成させよう

この記事のポイントを振り返ります。

  • 内容証明は弁護士不要・テンプレートを使えば今日中に作成・送付できる
  • 書式ルールは横書き1行26文字以内・1枚26行以内・3通作成が最重要。守らないと受け付けてもらえない
  • テンプレートの【 】部分を具体的な事実・金額・期限に書き換えるだけで使用できる
  • 送付前は書式チェックリストで11項目を必ず確認する
  • 郵便局では「配達証明」も合わせて依頼することで相手の受取証明が残る
  • 損害額が高額・相手が弁護士を立てている・訴訟の可能性が高い場合は弁護士への早めの相談をおすすめ

内容証明は、トラブルを解決するための最初の正式な一歩です。「難しそう」「弁護士に頼まないと無理」と思っていた方も、この記事のテンプレートを使えば今日中に完成させられます。まず自分の状況に合ったテンプレートを選び、【 】部分を書き換えるところから始めてみましょう。一人で抱え込まず、必要に応じて法テラスや弁護士への相談も積極的に活用してください。